私とミラさんのはなし
ここでは、私が逢の杜ペット霊園ではたらくきっかけになった出来事をご紹介したいと思います。
少し長い思い出話になりますが、もしよければご覧ください。
ミラさんとの出会いと家族の時間
私が小学生になるころ、小田家では知人の勧めもありシェパード犬を飼うことになりました。
警察犬として訓練されるシェパードです。
訓練士さんにお世話していただき、我が家に迎え入れたその子は、
“ミラ”と名付けられました。 (ミラとは、スペイン語で “見て!”の意味だそうです)
ミラさんは雌でしたがさすがにシェパードだけあり、
風のように走り、あごの力も強くて、
甘噛みでも血が出るほどだったことを覚えています。
ミラさんは甘えん坊さんでしたが、あっという間に大きくなって、
まだ小さかった私は家族の中の序列が“兄”というよりは、
“守るべき弟”として見られているようでした。(#^^#)
ミラさんは出産も経験しました。
かわいい子犬たちが嫁入りしていったことを、
昨日のことのように思い出します。
学校から帰ったら家族でミラさんの散歩に行く。
行き先ではみかんを収穫したり、春はワラビやつくしを採りにいったり。
そんな幸せな日々を数年過ごしました。
やがて私が高校生になるとき、私は実家を離れて下宿生活となりましたので、
ミラさんに会うのは月に2回くらいのペースになっていました。
大学ではより遠くに行ったため、ミラさんと会う機会はますます減っていったのです。
ミラさん、倒れる
そしてミラさんは15才くらいのとき、病に侵されました。
後ろ足が立たなくなってしまい、寝たきりの生活となります。
そこから私の両親はミラさんと川の字になって寝起きし、
文字通り介護の生活が始まりました。
その当時の家族の想いはひとつ。
「またもう一度、一緒に庭仕事をしよう」
そうミラさんに語りかけながら。
床ずれと闘いながらも、リハビリとして足を動かしてあげる日々。
しかしそんな毎日も不思議と悲壮感はなく過ぎていきました。
ミラさんのひたむきさと、辛そうなそぶりをみせない強さがそうしてくれていたのかもしれません。
毎日家族と共に頑張ってリハビリをするミラさん。
そしてついに、ヨタヨタしながらでもミラさんは立ったのです。
またこんな日が訪れるとは!
そうして余生を過ごしていたミラさんも、
最後は家族みんなに看取られながら旅立ちました。
私とミラさんの関係性
先に述べたようにどうやらミラさんにとって私は、
ずっと”弟”であったようです。
しかし思い起こせば私は高校生になってからは自分に余裕がなく、
ミラさんが常に自分に向けてくれている愛情を
ちゃんと受け止めてなかったなと思います。
それでもミラさんは、たまに自分が帰ってくると、
「帰ってきたか!我が弟よ!」といいたそうな顔で、出迎えてくれていたことを思い出します。
ミラさんの死は私にとって、
過ぎ去ってから気づくこと、その大切さを痛感する出来事でもありました。
はっきりこうして言葉にするのは初めてかもしれませんが、
胸の奥でいつもチクリと痛みのある、後悔の念です。
それでもなぜだろう、ミラさんの性格からして、
そのことをきっと怒ってはいないという有難い確信も同時にありました。
逆に言えば、そんな無条件な愛情を注いでくれたからこそ、
胸にチクリと残り続けるものがあるとも言えますね。
そばにいる。また逢える
そしてミラさんが旅立ってから数年後、
私が仕事や人間関係のことで思い悩み苦しんでいるとき、
ある日の夜ミラさんが夢枕に出てきました。
死んで横たわっているミラさんが、むくっと起き上がります。
びっくりした私は、周りにいる家族に
“見て!ミラさんが起きた!”と訴えます。
しかし、不思議なことにミラさんが起き上がったのは、
他の家族には見えていないのです、、、、
私だけに見えている。
言葉は交わせないけど、なにかを伝えようと、
助けようとしてそこにいてくれる。
こんな自分なのに、今でも。
思わずがばっと抱き着いて、大泣きしました。
そしてそのまま目が覚めました。
逢の杜ペット霊園の由来
逢の杜ペット霊園という名前は、
同じくミラさんを愛していた私の姉がつけました。
その意味するところは
また逢うまでの霊(たま)の杜
死してなお見守ってくれているミラさんのように。
直接触れあうことはできなくても、家族のきずなはつながっています。
そしていつかきっと、また逢うことができる。
それまでの間、寂しくなったり、会いたくなったときには、
お見送りした場所(合祀墓)や、ご遺骨に語りかけてあげてください。
逢の杜ペット霊園では安らかに眠れる環境を整えて、
大切なご家族をお見送りし、またいつでもあなたのお墓参りをお迎えします。
私の想い
先に旅立った家族は、きっと自分たちを見守ってくれている。
そしてきっと自分も旅立つときには、子供たちや家族に対して同じように
見守る力になりたいと思います。
そんなあたたかいつながりの糸を感じながら、
感謝と共に”日々”を生きることが、とても大切なことだと思うのです。
つたない長文を最後まで読んでくださりありがとうございました。
ひとことでお伝えするのは難しいことですが、
このような私自身の気持ちも、逢の杜ペット霊園の理念に根付いています。
そして他のスタッフもそれぞれが、家族であるペットさんとのストーリーがあり、
お見送りの経験がある者ばかりです。
逢の杜ペット霊園を訪れるお施主様は、
大切な家族を失ってお悲しみに暮れている方々です。
しかしこの場所でお見送りをすることで、
それぞれのご家族における”つながりのストーリー”に想いを馳せ、
心に通わせてくだされば幸いです。
広島、呉、東広島のペット葬儀火葬
逢の杜ペット霊園